幼児期のおうち英語学習は何から始める?おすすめの年齢別自宅学習方法

幼児期のおうち英語学習は何から始める?おすすめの年齢別自宅学習方法
2019/10/05 2022/03/06
記事筆者: 英語・外国語記事
幼児期のおうち英語学習は何から始める?おすすめの年齢別自宅学習方法
「英語を話せることはアドバンテージにならない。」最近ではそのような言葉を目にする機会が増えてきました。この言葉は、英語を話せる必要はないという意味で捉えられがちですが、実はその逆で、英語を話せることは今や当たり前のスキルとなり、英語を話せなければ立てない土俵が増えてきたということです。 -たくさんの可能性を秘めた我が子にはより多くの選択肢を与えてあげたい-そんな親の願いを叶えるツールとして、英語は必要不可欠なものとなりました。

そこで今回から、おうちで英語教育に取り組むポイントや効果的な英語の学習法、おすすめの教材などを年齢別にご紹介していきます。
英語教育関連の書籍から得た知識やこれまで1才から高校生までに英語を指導してきた経験から、そして自分の子どもにも実践し、実践する予定の内容をお伝えしますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

この記事では、英語教育をはじめる前の心構えと、0~3才、3~6才それぞれの時期に効果的な英語学習法をご紹介していきます。

1.英語教育をはじめる前に

幼児期のおうち英語学習は何から始める?おすすめの年齢別自宅学習方法


英語ですることは日本語でもする

はじめに、英語教育を行う際に大前提として意識しておきたいことは、
「英語ですることは日本語でもする」

ということです。
日本に住んで普通の暮らしをしていれば、インターナショナルスクールなどの英語漬けの環境ではない限り、日本語は自然に身につきます。

しかし、日本語で「学力」も身につけることを考えたときはどうでしょうか?

それは自然に身につくものではないというのは想像しやすいと思います。
幼児教育で有名な公文式でも「うた200曲、読み聞かせ1万回」をスローガンとして掲げているように、乳幼児期に童謡を歌うことや絵本の読み聞かせをすることは、言葉の発達、そしてその後の基礎学力を身につけていく上で、なくてはならない大切な過程です。


英語においても同様で、乳幼児期からの英語教育では「歌のかけ流し」や「絵本の読み聞かせ」からスタートしますので、早期英語教育をする場合、
本当であれば日本語を使って過ごせるはずだった時間を、
英語の時間に充てていることを自覚する必要がある
のです。

日本語や英語を話せること「のみ」を目標にするのであれば、その点は問題ありません。
しかし、多くの方が日本語も英語も話せるバイリンガルを目標にするのはもちろん、それと同時に学力も身につけてほしいと考えるのではないでしょうか?

英語教育を頑張ろうと思うと、つい英語を優先して考えてしまいがちです。
日本語だらけの環境で、英語に触れる時間を作ってあげなければいけないのですから、それは自然なことですよね。
しかし、話せるようになることと学力を身につけることはまた別の話。
日本で暮らす限り学力のベースは日本語となりますから、「英語ですることは日本語でもする」ということを常に意識する必要があるのです。



「日本語>英語」を意識する

また、実際のところ日本語も英語も同レベルで運用するバイリンガルというのは稀であり、バイリンガルであってもどちらかの言語が優位になるのだそうです。優位というのは、とっさに出るひと言や学問的に深い思考が必要な場面で使う言語というイメージですね。
その場合、日本語と英語、どちらの言語を優位にさせてあげたいですか?

私自身、我が子にはやはり母語である日本語を優位にさせてあげたいと考えています。
そのため、
日本語でやりたいと思っていることは減らさずに、
むしろ英語の”2倍”取り組むよう強く意識しています。

例えば英語の絵本を5冊読むのなら日本語の絵本は10冊読み、英語の歌を1時間聞かせるのなら日本語の歌は2時間聞かせる。
そのように常に日本語での取り組みを増やすよう意識しています。

早期英語教育を行う前に、自分は日本語と英語をどのようなバランスで取り組んで行きたいのか、ぜひ一度考えてみてくださいね。



2.効果的な年齢別学習法【0~3才】

幼児期のおうち英語学習は何から始める?おすすめの年齢別自宅学習方法


「英語がある」環境を作る

早期英語教育をはじめる時にまず取り組んでほしいのが、「英語がある」環境を作るということです。
これは実はとっても簡単!例えば、アルファベットのポスターを部屋に貼ったり、アルファベットが書いてあるつみきやアルファベットパズルなどのおもちゃを用意したりすれば良いのです。
特にこの時期には、アルファベットパズルがおすすめ。アルファベットの形を見るだけではなく、手で触って形を知ることができるからです。
型にはめるタイプのものは順番通りにはめていかなくてもOKですし、はめるのが難しければ並べたり積み重ねたりして好きなように遊んでもOKです。お風呂で遊べるタイプのものもありますから、ぷかぷかと浮かせたり、壁に貼ったりして遊んでも良いですね。
何度も手で触ることで、アルファベットの形に馴染んでいくことができますよ。
もしも、「これは何?」など文字として興味を持ちはじめたなら、読み方を教えてあげて構いません。

アルファベットポスターやアルファベットのおもちゃは大文字だけではなく、小文字のものも用意しましょう。「小文字は難しいのでは…?」と思われるかもしれませんが、今後触れていく単語や文章のほとんどは小文字で成り立っていますので、下準備として形を知っておくのに役立ちます。
また、これらのものを用意する際には、日本語の意味や発音が書かれているものは避けてくださいね。



英語の歌や会話音声を聞く

日本語が話せるようになるまでにたくさんの日本語を聞くように、英語の場合もまずはたくさんの英語をインプットする必要があります。
この時期には、わらべうたや童謡にあたるナーサリーライムソングを流したり、手遊び付きのナーサリーライムを一緒に楽しんだりするのがおすすめです。
1才半~2才頃まではDVDなどの映像ではなく、CDを使い耳からの情報のみで英語を聞かせてあげましょう。1才半~2才以降は、英語版の教育番組の活用もおすすめです。
音声のみから動画へ移行するタイミングは、英語の歌をたどたどしくも口ずさめるようになっているかどうかを目安にしてみてくださいね。

また、できれば会話が歌になったものや会話が収録されているCDも聞かせてあげられるとベストです。
普段の生活で英語での日常会話を聞かせてあげることはなかなか難しいですから、そういったCDやDVDの活用がおすすめですよ。



英語絵本の読み聞かせ

もしも余裕があれば、英語絵本の読み聞かせも始めていきましょう。 海外絵本は、図書館や本屋さん、なければインターネットで手に入れることができます。
英語を読む自信がない方はCD付きの本やYouTubeの読み聞かせ動画を活用しましょう。
そして、多少たどたどしくなってしまったとしても肉声でも読んであげることをおすすめします。CDやYouTubeなどでネイティブの発音を聞いていれば、読み聞かせが正確な発音でなくても悪影響となることはありませんので安心してくださいね。

また、フォニックス(英語を読むルール)や、サイトワード(頻出単語)など、後々役に立つ英語を使って作られている絵本もありますので、そちらもおすすめですよ。


0~3才向けの英語絵本の読み聞かせ教材については「【0~3才向き】ポスター絵本やYouTubeなど幼児期におすすめ英語教材」で詳しく紹介しています。



3.効果的な年齢別学習法【3~6才(年少~年長)】

幼児期のおうち英語学習は何から始める?おすすめの年齢別自宅学習方法


歌や絵本のインプットを発展させる

3才までの間に十分英語の音に親しんできたので、この時期からはさらに内容を発展させていくのがおすすめです。

例えば、ナーサリーライムに加えてABCソングやフォニックスソングを流したり、ストーリーの読み聞かせ音声を流したりしてみましょう。
全身を使って踊ったり、曲に合わせて行うゲームをしたりできるナーサリーライムの活用も良いですね。
また、TPRと呼ばれる全身を使った動作もおすすめ。例えば、「Walk!」と言われたら子どもは実際に歩き始め、「Stop!」と言われたら動きをやめるような活動です。
ナーサリーライムの踊りやTPRの動きを紹介している本(CD付き)やDVDがありますので、CDを聞いたりDVDを観たりしながら踊ると良いでしょう。

絵本については、日本語と同じように、年齢に合わせて少しずつレベルアップさせていきましょう。ストーリー性のある絵本もどんどん取り入れてくださいね。



英語の映画やアニメを観る

この時期には、英語の映画やアニメを観ることもおすすめです。 日本にいながらにして、英語をコミュニケーションツールとして使用している場面を目にすることはなかなかありませんので、英語教育ではとても大事な取り組みとなります。

おすすめはYouTubeや動画配信サービスの活用です。テレビ放送アニメの音声を英語に切り替えて視聴する方法もありますね。



英語の語彙を増やす

日本語でも知っている単語がどんどん増えていきますので、語彙を楽しく増やしていくことがおすすめです。 ここでの語彙とは絵を見て英語を言えることを意味します。

単語カードをかるたのようにして遊んだり、単語が学べるDVDやYouTubeを視聴したりするのもおすすめです。 また、絵辞典にあたるピクチャーディクショナリーの活用もおすすめ。日本語で意味や発音が書いていないもので、CDなどの音声付きがベストです。



英語の読み方のルールを学ぶ

英語を読むための準備として、英語の音や読み方のルールを学んでいきましょう。
具体的にはアルファベット26音からはじまりワードファミリーなどに発展するフォニックスや、頻出単語であるサイトワードの学習が必要です。
読み方のルールを学ぶのには、DVDやYouTubeなどを活用したり、フォニックスやサイトワードで作られた英語絵本を活用したりするのがおすすめですよ。



英語のライティングを始める

この時期にはライティングの基礎を始めておくのも効果的です。
最初の段階ではまず、なぞり書きをして運筆の練習に取り組むことがおすすめです。海外で出版されている「Tracing」を使うと、英語で説明が書かれているプリントに慣れることができますよ。

なぞり書きに慣れてきたら、大文字や小文字の練習を始めていきましょう。 文字をぎっしり練習するようなものではなく、絵が描かれていて楽しい雰囲気のもの、そして大きな文字で書けるものがおすすめです。


3~6才向けの英語の歌や会話音声を聞く教材については「【3~6才向き】絵本やアニメ、DVDなど幼児期におすすめの英語教材」で詳しく紹介しています。

4.まとめ

幼児期のおうち英語学習は何から始める?おすすめの年齢別自宅学習方法

さて、今回は、英語教育をはじめる前の心構えと、0~3才、3~6才それぞれの時期に効果的な英語学習法をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。

乳幼児期は子育てが大変な時期でもありますので、無理は禁物です。
興味を示さない場合もありますが、CDを流していれば子どもは必ず聞いています。パズルや絵本に興味を示さないうちは、目につくところに置いておくだけでも構いません。
決して強要はせず、子どもはもちろん、親自身が楽しめる範囲で取り入れてみてくださいね。


次回の「小学生の家での英語学習は何から始める?おすすめの年齢別自宅学習方法」では、6~9才、9~12才それぞれの時期に効果的な英語学習法と、英語学習を途中から始めた場合のアドバイスをご紹介します。


参考書籍・記事等


英語・外国語の教室はこちら

英語・外国語に役立つ記事はこちら

元英会話講師が選んだ「ディズニー英語システム(DWE)」のパッケージ【4つの理由】

元英会話講師が選んだ「ディズニー英語システム(DWE)」のパッケージ【4つの理由】

a
ディズニー英語システム(DWE)にデメリットはある?対策のポイントは?

ディズニー英語システム(DWE)にデメリットはある?対策のポイントは?

a
元英会話講師が「ディズニー英語システム(DWE)」を購入した【5つの理由】

元英会話講師が「ディズニー英語システム(DWE)」を購入した【5つの理由】

a
英会話講師おすすめ!クリスマスをおうちで楽しめる「英語教材」まとめ

英会話講師おすすめ!クリスマスをおうちで楽しめる「英語教材」まとめ

a
「子ども向けオンライン英会話」いつから?どのレッスン?英会話講師が疑問を解決!

「子ども向けオンライン英会話」いつから?どのレッスン?英会話講師が疑問を解決!

a
英会話講師おすすめ!ハロウィンをおうちで楽しめる「英語教材」まとめ

英会話講師おすすめ!ハロウィンをおうちで楽しめる「英語教材」まとめ

a
英語教育改革でおうち英語どうする?幼児期英語教育のメリットと取り組み方

英語教育改革でおうち英語どうする?幼児期英語教育のメリットと取り組み方

a
幼児期のおうち英語学習は何から始める?おすすめの年齢別自宅学習方法

幼児期のおうち英語学習は何から始める?おすすめの年齢別自宅学習方法

a
【0~3才向き】ポスター絵本やYouTubeなど幼児期におすすめ英語教材

【0~3才向き】ポスター絵本やYouTubeなど幼児期におすすめ英語教材

a
【3~6才向き】絵本やアニメ、DVDなど幼児期におすすめの英語教材

【3~6才向き】絵本やアニメ、DVDなど幼児期におすすめの英語教材

a
英語教育改革で小学校の英語教育はどう変わった?家庭での向き合い方を紹介

英語教育改革で小学校の英語教育はどう変わった?家庭での向き合い方を紹介

a
小学生の家での英語学習は何から始める?おすすめの年齢別自宅学習方法

小学生の家での英語学習は何から始める?おすすめの年齢別自宅学習方法

a
【小学校低学年向き】アニメやゲーム、本など小学生におすすめの英語教材

【小学校低学年向き】アニメやゲーム、本など小学生におすすめの英語教材

a
【小学校高学年向き】ドラマや映画、本など小学生におすすめの英語教材

【小学校高学年向き】ドラマや映画、本など小学生におすすめの英語教材

a
【初心者必見!】英会話講師が教える!子ども向けオンライン英会話の選び方【効果的な英語学習の為に】

【初心者必見!】英会話講師が教える!子ども向けオンライン英会話の選び方【効果的な英語学習の為に】

a
子ども向けの人気オンライン英会話を比較!英会話講師が選ぶおすすめの3教室を紹介します

子ども向けの人気オンライン英会話を比較!英会話講師が選ぶおすすめの3教室を紹介します

a
【ネイティブキャンプ】子ども専任講師が充実で楽しい!世界中の講師から学べるオンライン英会話

【ネイティブキャンプ】子ども専任講師が充実で楽しい!世界中の講師から学べるオンライン英会話

a
【QQキッズ】家族シェアで料金もお得!QQイングリッシュの子ども専門のオンライン英会話

【QQキッズ】家族シェアで料金もお得!QQイングリッシュの子ども専門のオンライン英会話

a
子ども専門オンライン英会話ならリップルキッズパーク!家族シェアで料金もお得!

子ども専門オンライン英会話ならリップルキッズパーク!家族シェアで料金もお得!

a

よく読まれている記事

学習指導要領の歴史!改訂による教育の移り変わりを時代背景とともに解説!
グローバル教育に強い高校で英語を学びたい!|おすすめ校9選
家にピアノがない人でも教室に通える!知っておくべき6つの選択肢
中学校でグローバル教育を受けるなら受験は必須|おすすめ校9選
【国立や私立】小学校受験の日程やスケジュール、いつから準備が正解?
【2023年】中学受験の勉強の範囲はどこまで?独学でやっていけるのか
【日本の学校体系】学校の分類を教育段階や学校教育法、設置者などで再確認!一条校や専修学校、その他学校、無認可校の概要も徹底解説
過干渉の親の特徴とは?子どもを縛らないためのセルフチェックリスト
学習指導要領とは何のためにあるのか?国と学校と教育の関係についてわかりやすく解説
小学校受験と中学校受験どちらを選ぶべき?メリットや費用を徹底比較


sidebanner
sidebanner
sidebanner