ピアノを習って間もない頃は、一曲を仕上げるのに時間がかかってしまいますよね。
そこで今回は、ピアノ歴10年以上の筆者がピアノ上達法を伝授します。
「一刻も早くあの曲を弾きたい」という方は、是非参考にしてみてください。
板坂采佳のプロフィール
現在、国立大学に通っており、理学部で化学を学んでいます。
イギリスとアメリカに留学経験あり。
クラシックバレエを2歳より16年間、本格的に習っていました。
ピアノ歴19年、エレクトーン歴18年、キーボード、ベースの経験があります。
1.練習曲で指を鍛える
スポーツには準備運動や筋トレが欠かせないように、ピアノにも練習曲が欠かせません。
具体的には、「ハノン」で指を動かす練習するのが一般的です。
一定のテンポで同じメロディーを淡々と繰り返すだけなので、最初はつまらないと感じるでしょう。
しかし毎日続けていくうちに、指がよく動く感覚が掴めるようになります。
ハノンを弾くにあたって気をつけるポイントは、以下の3点です。
メトロノームを使って、一定のテンポで弾く
一定のテンポで弾くことは、ハノンの大前提です。
メトロノームがない方は、スマホで「メトロノーム」と検索してくださいね。
一定のテンポで弾くコツは、腕の力を抜くことです。
余計な力が入っていると、後半に腕が疲れて遅れてしまいます。
腕ではなく、指をしっかり動かすイメージで演奏してみましょう。
遅れない程度の速さで弾く
気合が入りすぎて速く弾きたくなる気持ちは分かりますが、まずは「遅い」と感じるくらいのテンポから始めましょう。
段々速くしていって、「少し速い」と感じたら、そのテンポでひたすら練習します。
リズムを変えて弾く
ハノンの楽譜は16部音符で構成されていますが、自由にリズムをアレンジして弾くことをお勧めします。
苦手な指の動かし方を重点的に練習できるので、効率よく指を鍛えられますよ。
リズムのパターンは、ハノンの最初のページを参考にしてみてくださいね。
筆者は、練習の3分の1ほどをハノンに費やすように指導された経験もあります。
ハノンは、それほどピアノ上達に欠かせない過程なのです。
退屈な練習ですが、毎日続けてみましょう。
2.楽譜を読む
ハノンでしっかりと指を動かした後は、弾きたい曲を譜読みしてみましょう。
初心者の方ができるだけ早く譜読みするコツは、以下の3点です。
楽譜に書き込む
楽譜を読むのに時間がかかってしまう場合は、思い切って音名を楽譜に書き込みましょう。
(音符が詰まっている箇所は、ピアノ経験者の筆者でも一発で読むことは難しいので、遠慮なくドレミを書いています。)
書き込みすぎると見辛くなってしまうので、同じ音が続く場合は1箇所に書くなど工夫すると良いですね。
シャープやフラットが付いている音は丸で囲む、という裏技もあります。
また、指の運びに違和感がある場合は、スムーズな指運になるような番号を書いておくことをおすすめします。
リズムをとる
楽譜を読んでいてリズムが分かりにくい箇所があれば、「タ、タ、タン」などとリズムを声に出してみましょう。
手を叩いて拍を取りながら歌うことで、メロディーとリズムの情報を整理しやすくなります。
それでも分からない場合は、曲を聴きながら手拍子でリズムを取ってみてください。
リズム感を鍛えることができますよ。
片手ずつ練習する
譜読みの段階でいきなり両手で演奏するのは、おすすめできません。
ほとんどの楽譜がヘ音記号とト音記号で表示が分かれており、混乱してしまうためです。
まずは手や足を使って拍を取りながら、ゆっくりと片手ずつ練習します。
リズムや音に慣れてきたら、少しずつ両手で演奏してみてくださいね。
譜読みの方法をご紹介しました。
かなり時間がかかるかもしれませんが、リズムや音を間違えて読んでしまうと、曲が完成してから直すのはもっと大変です。
ゆっくりでも構いませんので、できるだけ正しく音とリズムを取ってくださいね。
3.譜読みが終わったら
曲を通して弾けるようになったら、強弱や音のつながりを意識しましょう。
以下の3つに気をつけると、上手な演奏になりますよ。
音楽記号を読む
楽譜に書いてある記号を確認します。
分からない記号があれば、音楽辞典やネットで調べてください。
イメージが湧かない場合は、楽譜を見ながら曲を聴き込むと良いでしょう。
音のイメージを掴む
もともとピアノ曲ではないJ-popやオーケストラの曲などは、原曲を参考にするのがおすすめ。
違う楽器の音をピアノで再現するのは難しいですが、イメージするだけでも音は変わります。
例えば、ベースが目立つ曲なら重低音を効かせてみたり、サビ前の盛り上がりが特徴的ならクレッシェンド(だんだん強く)を意識してみたり。
曲を分析して音をイメージしてみると、ワンランク上の演奏ができますよ。
演奏を録音する
曲が完成したら、自分の演奏を録音してみましょう。
録音を聞いてみると、ミスや違和感を発見しやすくなります。
演奏を客観的に聞くことで、より細かい部分まで修正することができるのです。
4.まとめ
効率よくピアノが上達する秘訣をご紹介しました。
地味な練習ですが、弾きたい曲をスラスラと弾けるようになったときの喜びは一入です。
ぜひ挑戦してみてくださいね。