公立高校でいろんな子たちと出会い、楽しんでほしいと望むのであれば、小学校受験する必要はありません。
最初から公立を歩んでいった方がいいと思います。一度私立小学校に入学すると進んで公立に進むケースは稀です。
私立の学校に進学した子が、進路を公立に方向転換すると環境の変化に合わせられなくなる場合もあります。それなら最初から公立を選んだほうがいいでしょう。
また、私立に行かなくても評判が良くて、進学率の高い公立高校が近所にあるのであれば、何が何でも私立校にこだわる必要はありません。
逆に、進学校で質のいい授業を受け、育ちが似た仲間達と窮屈さを感じることなく高校生活を楽しんでほしいと考えるなら私立校がいいかもしれません。
どちらにしても多感な思春期に、自分の子どもが「学校でも家でも居場所がない」みたいな状況にはなって欲しくないです。
先を読むことは難しいですが、常にそのことを意識していれば子どもの進路についてブレにくくなると思います。
Step1で、子どもには私立(国立)高校の方がいいと決めたなら、次にその私立高校に行くための手段を考えてみます。
私立または国立の高校に行くには
1.高校受験をする
2.中学受験をして、中高一貫校、又は大学付属校(中→高→大)に行く
3.小学受験をして、小中高一貫、大学付属(小→中→高→大)に行く
という3拓になります。
そしてその3つの受験にはそれぞれ特徴があります。
高校受験をする
受験勉強は中3から勉強する子が多いですが中2の中だるみを想定して中1から勉強をスタートする子もいます。また、高校受験の場合は「内申点」という評価が加わります。
進路は中学生の段階になって決めるので、どんな高校があるか親が情報収集し、子どもがその中から話し合って選択していくという流れになるのではないかと思います。
中学受験をする
私立の進学校の多くは中高一貫というスタイルです。多くの中学校から進路を選択することができます。中学受験は高校受験と違い親のサポートが不可欠です。しかし最終的には子ども本人の努力が合否を決めます。
中学受験に挑戦する為には塾通いは必須です。大抵小4から塾通いを始めます(速い子なら小学校1年からの子も)。
つまり最低3年間はずっーと受験勉強です。中学受験は恐らく人生の中でも一番長い受験勉強でしょう。
中学受験の準備はいつから始める?塾は小5、小6からでも間に合うのか
中学受験では、公立中に進学する子どもたちよりも早いペースで勉強をしなければいけません。中学受験の勉強はできるだけ早く始めたほうが良いとされています。
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高校受験と比べて中学受験は偏差値が10くらい低く示されています。それは受験者の平均レベルが一般の小学生の平均より高いからです。中学で受験をする子達のご家庭は教育熱心なご家庭です。受験する子たちの勉強への意欲や向上心も高く小学校の成績上位層が受験します。そのため難易度が高くなり偏差値が低くなります。
子どもたちは、小学校が終わって夕方から塾に通い夜の9時や10時まで勉強をします。それが3年間続きます。
そんな過酷な戦いでも、子どもたちは自分の行きたい学校を目指して挑戦します。そうして努力して壁を乗り越えた子供たちはたくましく成長していきます。
そして中学受験に「内申点」などはありません。努力が結果に現れるフェアな戦いです。
子どもは毎日忙しいので親が中学校の情報を集めて子どもと共有し、学校見学などをしてどこの学校に行きたいかを一緒に決めていきます。学校の数も多いので情報収集も結構大変な作業となります。
子どもは小学校や塾にいる時間が長くなり、自身でも学習するようになってきますから、
共働きでも中学受験は十分挑戦可能です。
小学受験をする
私立小学校の多くは小中高一貫校です。大学付属で小学校から大学まで内部進学という学校もあります。
小学校受験をするなら幼児教室に通う必要が出てきます。幼児教室の先生たちは受験のプロなのでたくさん情報を持ってます。そして各学校の対策方法も知っています。通った方が絶対有利となります。
通うのは4~6歳の幼児なので一人で幼児教室には行けません。親が送り迎えをしなくてはなりません。
また幼児教室の学習スタイルにも違いがあり、「親も一緒に授業を受ける」スタイルと「母子分離」スタイルとがあります。どちらにしても、親は子の近くにいる場合がほとんどで、家庭学習をするために問題の把握に努めます。子どもはまだ自分で勉強はできませんので、親が問題を把握して家で復習させる必要があります。
つまり、送り迎えだけでなくお教室で授業を受けてる間も子どもと時間を共にしなければなりません。
「小学校受験は親の受験」と言われる通り、親が子どもの為に100%全力投球し続ける必要があります。その分合格を勝ち取ったときの喜びは、想像を超えるものがあります。
試験では親の面接を設けているところもあり、子どもだけでなく親までチェックされる受験という特色もあります。
ただ私立小学校は増えてきているとはいえ、私立の中高一貫校に比べると圧倒的に数が少ないです。そのため中学校受験に比べると小学校受験は学校の選択肢が多くありません。
その上、小学校では質のいい教育が受けられても中学に上がると他の中高一貫校に比べると質が落ちるという学校もあります。
現実的に子供が通える範囲にどんな小学校があって中高の質はどうなのか事前によく調べておくことが大切です。
【小学校受験対象】準備はいつから?幼児教室に通うタイミングは?【判断の方法】
「小学校受験の準備はいつ頃からはじめればいいのだろう?」と悩んでいるご家庭の方に、「小学校受験をするための準備いつ頃からがいいか」という悩みにお答えしたいと思います。
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全国の私立国立小学校
安定した教育環境、自由度の高い学習カリキュラム、独自の教育方針が魅力の私立小学校、教育研究を追求する国立小学校を紹介します。
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以上のように、受験は何が何でも早い時期がいいわけではないのです。
・入学させたい私立小学校があるのでそこで高校まで学ばせて大学受験をしてもらいたい
・小学校受験をして大学付属に入りその後受験はさせないようにしたい
・私立小学校には行かせたい学校がないので、中学受験を経て中高一貫校に進学してもらいたい
・私立の小学校で質のいい教育を受けつつも、さらに中学受験で豊富な選択肢の中から進学校に進学してもらいたい
・小学校受験、中学校受験は回避して、高校受験から本格的に取り組ませてあげたい
こういった選択肢が出てきますので、どのタイミングで受験をスタートさせるかを考えるといいです。
Step1、Step2で検討した結果「やっぱり小学校受験だ」と思った方、次は本当に幼児教室通いが続けられるかを必ず夫婦で考えましょう。
特に共働き家庭の場合、夫婦の協力は必須です。
母親に任せっきりだと受験に失敗する確率は相当高くなります。
幼児教室の授業は、最初は週1,2回程度でスタートするので「これなら大丈夫かな」と安易に考えてしまいがちです。
しかし受験日が迫ってくるにつれて段々講座が増えてきます。土日がなくなるだけでなく、平日も講座が入ったり、冬季講習、春季講習、夏季講習も入ってきます。
小学校受験は11月前後ですから、夏季講習は最後の追い込み。「夏を制するものは受験を制する」ということで、授業が毎日行われるようになります。
専業主婦のご家庭なら大した問題ではないかもしれませんが、共働き家庭では深刻な問題です。
平日に授業をされると有給休暇を使う必要が出てきます。でも母親だけが有給休暇全て使い切っても足りません。父親も有給休暇を使う必要がでてきます。
なので確実に仕事に影響が出てます。
でも多分それでも足りなくなってきます。そうすると祖父母や親戚、友達、会社の仲間などいろんな人の協力が必要になってきます。
このように、受験前の1年間は、家庭が受験一色になります。
こんな時、時間を自由に調整できる経営者とか自営業の方は有利かなと思います。
これを母親だけが請け負い、夫の協力は全く期待できないということであれば小学校受験は回避した方がいいと思います。
小学校受験は、子どもにも親にも少なからず「ストレス」がかかります。
夫の協力を得られない状況で、受験勉強をはじめると母親のストレスが膨れ上がり、そのはけ口として知らず知らずのうちに子どもや夫に向けられていく恐れがあります。
そうなってくると、親子関係や夫婦関係に悪い影響が出てしまいます。
親が壊れたり、子どもが壊れたり、親子間や夫婦間に溝が生まれたり、ということにでもなったら、何のために頑張ってきたのかわかりません。
なので、小学校受験を始める前には、しっかりと夫婦で意識の確認をしてください。