子供の小学校受験を考え始めたら、幼児教室への入会を検討する保護者が大半かと思います。
しかし、はじめての小学校受験では「いつから幼児教室に通い始めればいいの?」「幼児教室なしで合格は不可能?」「何を基準に決めればいい?」など、分からないことも多いもの。
この記事では、小学校受験向けの幼児教室選びのポイントを解説します。
1.幼児教室は、いつから通うべき?
一般的な幼児教室は0歳からコースが用意されていることも多いですが、0歳~3歳児対象では音楽や英会話などがメインのクラスも多いため、
小学校受験に的を絞るなら3歳~5歳頃。3年保育でいえば年中または年長から通い始めるパターンがもっとも多くなっています。
小学校の受験は多くが10月に行われるため、教室のスタート時期は「11月」が大半で、1年間または2年間通う形となります。
ただ、それぞれの幼児教室ごとに、私立小学校・女子校・国立小学校など得意分野は異なります。
希望の小学校に近い幼児教室の方が情報も豊富なため、幼児教室選びの前にまず、どの小学校を受験するのかを決めておくことが必要です。
さらに、通う幼稚園や保育園の場所も、志望校や幼児教室から近い場所が望ましいでしょう。
遠い園では、幼児教室の時間に間に合わせるために早退するといったことも起きてしまいます。
これらのことを考えると、小学校受験に向けた教室・幼児教室選びは、幼稚園や保育園を決定する前の段階、
早ければ妊娠中や0歳代に志望校を決めるところから始まります。
そして遅くとも、入学試験のある年長の10月の1年前、年中の秋には幼児教室に通えるように段取りをするのが良いでしょう。
2.小学校受験向け幼児教室、選び方のポイントは
では、実際に幼児教室を選ぶ際に気をつけるポイントはどのような点でしょうか。
基本的な点に加え、選び方のコツをいくつか紹介します。
3.基本的な幼児教室の選び方
・希望の小学校の受験に対応している
・通いやすい場所にある
・内容に対し、費用が納得のいくものである
4.体験教室に参加してみる
体験教室そのものを行っていない幼児教室もありますが、よほど評判が良く実績のあるところでなければ、体験を行っている教室の方が内容に自信がある証拠だと考えられます。
体験時には、以下のような点がないかも注意してみましょう。
・内容がかんたんすぎる、子供にとっては楽しいかもしれないが、合格に結びつくものではない
・お土産やキャラクターグッズで入会を促す
・「必ず・絶対合格できます」といった表現をする
5.サポートやアドバイスが充実しているか確認
幼児教室に通うのは週に1~2回ということがほとんど。それ以外の日の過ごし方や、練習するべきこと、課題などのアドバイスがもらえることは非常に大切です。
また、子供に関してはどこでもしっかり見てくれるはずですが、小学校受験では、保護者の考え方や態度も重要視されます。親の身だしなみや立ち振る舞いなどにも詳しくアドバイスをしてくれる幼児教室は大変重宝します。
6.幼児教室なしで小学校受験は可能?
インターネットや身近な人から「幼児教室なしで小学校受験に合格した」という話を聞くことがあります。
幼児教室に行かないで合格することは可能なのでしょうか?
結論から言うと、合格は可能ですが、その割合は非常に少ないのが実情。
幼児教室に行かない場合、次のようなデメリットが予想されます。
行かないデメリット:1 行動観察の対策が不足
現在、小学校受験では、かつてのようにペーパーテストによる知識や記憶力だけを問うことは減っており、かわって集団でのふるまいを見られる「行動観察」が重視される傾向にあります。
集団で何かに取り組む際の集中力や協調性、思いやり、意見が合わない時の交渉能力、けんかなどのトラブルに対応する力などが合否に関わってきますが、自宅での姿だけでは、その子の課題や伸ばすべき点が見つけにくいというデメリットがあります。
行かないデメリット:2 情報が入りにくい
個人で情報を集めて小学校受験の準備をすることも可能ですが、手続きなどがある年突然変わることも少なくありません。
インターネットの体験談だけを参考にしていると、情報が古いままなのに気付ない可能性もあります。
幼児教室はその点プロですので、変化があれば確実に知らせてもらえるはずです。
行かないデメリット:3 仲間と育ち合うことができない
幼稚園や保育園でも、同年代の子と関わることは可能ですので、情緒的な面では幼児教室に通っていなくても全く問題はありません。
ただ、小学校受験を目指すのであれば、発言するときの態度や声の大きさ・課題への取り組み方など、同じ目標を持つ子たちに囲まれることで子供自身のモチベーションも上がり、できることのレベルも上がっていくと言えます。
7.幼児教室なしで小学校受験するときにやっておくべきこと
家庭の方針や転勤などの事情により、幼児教室に通わない場合は、次のようなことを重点的に家庭で行うと良いでしょう。
・あいさつや自分の意見をはっきりと言えるよう、日常生活で心がける
・運動面も親子で練習しておく(でんぐり返し、平均台、ボール投げなど)
・模試だけでも受けてみる
8.まとめ
小学校受験に向けての幼児教室選びは、上記に加え、「合格実績はその教室単独の人数か、全校の合計人数か」や「口コミや実際に通った人の体験談での評価」など、パンフレットや説明会の内容だけでなく、いろいろな方向から検討して決めるのが失敗しないコツと言えます。