- スーパーサイエンスハイスクールって何?
- 他の学校と何が違うの?
- どんなことをしているの?
今回は、スーパーサイエンスハイスクール(SSH)について解説します。
スーパーサイエンスハイスクール(SSH)は、未来を担う科学技術系人材を育むために、中高一貫校や高校において理数系のハイレベルな教育を行う取り組みです
1.スーパーサイエンスハイスクール(SSH)とは
スーパーサイエンスハイスクール(SSH)とは
スーパーサイエンスハイスクール(SSH)は、将来の国際的な科学技術人材の育成を図るため、「科学技術、理数系教育」に関する研究開発等を行う高等学校及び 中高一貫教育校を支援するための文部科学省の事業です。
SSHとも略され、2002年(平成14年)から続いている教育プログラムです。
実施主体は、独立行政法人科学技術振興機構(JST)です。
2024年(令和6年)には「文理融合基礎枠」が設立され、文系分野でも研究開発を行い、理系分野と文系分野を融合させた新たな科学技術人材の育成を目指す学校の支援をスタートしました。
スーパーサイエンスハイスクール(SSH)が誕生した背景
1980年代後半頃から、日本の教育界には「理科嫌い・理科離れ」という言葉が登場してきて、
理科への関心の低下が問題視されるようになりました。
当時の、OECD や IEA の調査でも、国民の科学技術に対する関心が低いこと、また子どもたちが「将来科学を使う仕事がしたい」と回答する者の割合が最下位となっていることなどが指摘され、「理科離れ」に対する危機感が政治的・行政的に共有されていました。
そこでこれらの憂慮すべき状況を改善するために、子どもたちに最先端の科学技術に触れる機会や実験などを行うスーパーサイエンスハイスクール事業を実施し、科学の面白さ、楽しさを子どもたちに広めることを試みを開始しました。
そして、旧来の理科教育の枠を超えたカリキュラムを実現するため、「研究開発学校」としての役割をスーパーサイエンスハイスクールに持たせることで、
学習指導要領の基準によらない教育を実施することが認めらました。
※研究開発学校
「学校教育法施行規則第 55 条によって定められた教育課程の枠を超える特例を認められた学校のこと。
これは現在、小学校だけでなく、中学校・高校等においても準用されている。
指定校には学習指導要領の基準によらない教育を一定の条件下で実施することが認められ、様々な新しい教育内容や方法に取り組むことができる。
学校教育法施行規則第55条
「小学校の教育課程に関し、その改善に資する研究を行うため特に必要があり、かつ、児童の教育上適切な配慮がなされていると文部科学大臣が認める場合においては、文部科学大臣が別に定めるところにより、第50条第1項、第51条又は第52条の規定によらないことができる。」
文部科学大臣が学校を指定
スーパーサイエンスハイスクールの指定期間は5年間。
地域のバランスを重視してなるべく各都道府県に1校はSSH校が存在するように指定されています。そのため公立の指定校が中心となってます。
SSHの指定を希望する理数系教育に力を入れている高等学校や中高一貫教育校は、文部科学省の設置機関経由にて、応募し採択される必要があります。
SSH指定校には、
年間750万円〜1,200万円が支給されます。
後述する「重点枠」として指定された学校には、
年間500万円〜1,300百万円が支給されます。
年にSSHに指定されている高等学校は約200校。
全国の全日制高等学校は約4700校ありますので、SSHに指定される高校はわずか4%しかありません。SSH指定校になることは容易ではないです。
SSH指定校になったら
文部科学省から「スーパーサイエンスハイスクール」に指定された学校は、理科・数学等に重点を置いたカリキュラムの開発や大学等との連携による先進的な理数系教育を実施しています。
SSH指定校は、創造性や独創性を高める指導方法や教材の開発、大学との共同研究、国際性を育む取り組みなどを行います。
指定校は、地域や海外の理数重点校と連携し、学習指導要領を超えた教育課程を編成します。また、主体的・協働的な学びを重視し、研究者の講義やフィールドワークを通じて生徒の自主研究を促進します。
SSHは進学や就職にも有利とされており、特に理数系分野に進みたい生徒にとっては、重要な選択肢の一つです。SSH指定校は全国に約200校あり、それぞれが独自の研究開発テーマを持ち、高度な理数教育を提供しています。
2.スーパーサイエンスハイスクール(SSH)の変遷
スーパーサイエンスハイスクール(SSH)の年代別の詳細な成果については、以下の情報をもとにご説明いたします。
1990年代中頃
日本の教育界に「理科嫌い・理科離れ」という言葉が登場してくる。
2002年(平成14年)
文部科学省は、将来の科学技術人材の育成を目指し、教育現場と研究機関の連携を強化することを目的として、
「科学技術・理科大好きプラン」を開始。以下の科学技術・理科教育施策等によって構成されていた。
スーパーサイエンスハイスクール(SSH)
科学技術や理科、数学教育を重点的に行う高等学校を指定し、カリキュラム開発や大学・研究機関との連携を推進します。
理科大好きスクール
小・中学校を対象に、観察や実験を重視した教育を行い、児童生徒の知的好奇心や探究心を育てます。
地域科学技術理解増進人材の活動推進
地域の科学技術理解を促進するための人材ネットワークを構築し、学校との連携を強化します。
Science Partnership Program(SPP)
研究者を教育現場に招き、実験講座や教員研修を行うことで、中学校・高等学校と大学・研究機関の連携を推進します。
デジタル教材の開発
最新の研究成果を活用したデジタル教材を開発し、理科の授業を分かりやすくするためのシステムを提供します。
上記のように、スーパーサイエンスハイスクールは、「科学技術・理科大好きプラン」の一つとしてスタートしました。
この年、全国の高等学校の中から26校をSSHに指定して事業を実施しました。
指定期間は3年。指定の枠は「基礎枠(※1)」のみでした。
スタートしたこの年から2004年(平成16年)までの3年間は、その後のSSH事業展開の基盤となる黎明期となります。
※1 基礎枠
自然科学を主とする先進的な理数系教育に関する研究開発を実施し、将来のイノベーションの創出を担う科学技術人材の育成を目指す。指定期間は3年。
2005年(平成17年)
この年から「基礎枠」の指定期間が3年から5年となる。
これにより研究開発を長く実施することができるようになり、指定校は長期的な予算の配算が見込まれることで、本格的な取組が実施可能となりました。
2010年(平成22年)
これまで、SSH指定校の取組は指定校内での研究開発が中心で、外との繋がりは連携している大学との交流など限定的なものでした。
このころには、指定校数も100校を超え、同自治体内にSSH指定校が複数出現する状況になったため、より発展的なSSH活動の活動を目指し、地域の指定校同士の交流を促進するネットワークの構築や、そのハブとなる拠点校の整備が期待されるようになってきました。
そこで、海外との連携だけでなくSSH指定校同士の連携や全国規模での研究交流の実施を促進するものとして重点枠を設け、SSH指定校の理数系教育における中核(地域の中核拠点形成)としての機能の強化を図っていく目的で
「コアSSH(※2)」という重点枠を設けました。
またこの年、「平成26年度には200校」という数値目標も掲げられました。
※2 コアSSH(先進的理数教育の拠点形成)
SSH指定校に対して追加で指定されるもので、コアSSHとして指定した学校には追加で支援が行われます。指定期間は最長3年。
2013年(平成25年)
基礎枠の指定が「開発型(※3)」と「実践型(※4)」に分かれた。
指定校の増加とともに再度指定を受ける学校も現れ、SSHの指定型の分化は新規指定校とこれまでの指定校で取り組む傾向が異なることを反映したものとみられる。
また、重点枠
「コアSSH」は、「科学技術人材育成重点枠(※5)」に名称変更される。
この年、SSH指定校が200校を超える(201校)。
予定よりも1年早まる形で達成する。
※3 開発型
新規指定を受けた学校を中心に「新たな研究開発を行うタイプ」として指定されている。
原則はⅠ期に指定された学校はこの型となる。
※4 実践型
過去に指定を受けた学校を中心に「これまでの成果を活用し実践的な研究開発を行うタイプ」として指定されている。
Ⅱ期~Ⅳ期に指定された学校はこの型となる。
※5 科学技術人材育成重点枠
地域の中核拠点としてSSHの経験から培った成果の他校への普及や、海外における先進的な理数系教育を行う学校や研究機関等との定常的な連携関係の構築などの取組を実施する指定校に対して、追加で支援を行う枠です。
指定期間は最長3年。
2019年(令和元年)
重点枠の指定期間が最長3年から最長5年に変更となる。
また、重点枠の支援区分として、
新たに「高大接続枠(※5)」が設けられる
※5 重点枠(高大接続枠)
高校と大学の連携を強化(例えば、高校と大学が共同でカリキュラムを開発したり、高校で始めた課題研究を大学でも継続できるようにしたり、大学の研究室や施設を利用した実践的な学習機会を提供したりなど)し、生徒が高度な科学技術の知識と技能を持つ人材として成長することを支援します。
指定期間は最長5年。
2020年(令和2年)
基礎枠に、新たに
「先導的改革型(※6)」が設けられる
※6 先導的改革型
過去にSSHとして4回以上指定された実績が必要。
この枠組みでは、SSHの中でも特に革新的な下記の取り組み
・科学技術教育におけるシステム上の課題を明確にしその解決策を探る。
・新しい教育方法やカリキュラムの開発、実践を通じて、科学技術教育の質を向上させる。
・得られた成果を他の学校や地域に広め、全国的なモデルとしての役割を果たす。
・大学や研究機関、企業と連携し、実践的な学習機会を提供する。
を行い、科学技術人材の育成に貢献する。
指定期間は3年。
2022年(令和4年)
基礎枠に、新たに
「認定枠(※7)」が設けられる
※7 認定枠
過去にSSHとして3回以上指定された実績が必要。
科学技術人材育成の全国的なモデルとして、これまで培ってきた特色や強み、SSHの指定を受けていた学校としての認知度やブランドを生かして、さらに取り組みを進める。これまでの指定枠と同じように5年ごとに国から指定を受ける仕組み。
国の資金は投入されないが、国が主催するSSH生徒研究発表会やSSH情報交換会などへは参加できる。
指定期間は5年。
2024年(令和6年)
もう一つの基礎枠
「文理融合基礎枠(※8)」が設けられる
※8 文理融合基礎枠
社会の諸課題に対応するため、(自然科学の「知」と人文・社会科学の「知」との融合による「総合知」を創出・活用した)先進的な理数系教育に関する研究開発を実施し、将来のイノベーションの創出を担う科学技術人材の育成を目指す。
3.SSHの現在の枠組み(令和6年時点)
基礎枠・文理融合基礎枠
2つの基礎枠
基礎枠
理数系教育に関する研究開発を実施し、将来のイノベーションの創出を担う科学技術人材の育成を目指すもので、SSHスタートから続く枠です。
文理融合基礎枠
これまでの理系分野中心の研究開発とは異なり、文系分野でも研究開発を行い、両者を融合させた新たな「学力」を生み出し、将来のイノベーションの創出を担う科学技術人材の育成を目指すもので、令和6年に創設された新しい基礎枠です。
基礎枠(基礎枠と文理融合基礎枠)の4つの区分
開発型(指定期間5年)
新規性のある教育課程等の研究開発を実施するもの。
新規指定を受けた学校を中心に「新たな研究開発を行うタイプ」として指定されている。
原則はⅠ期に指定された学校はこの型となる。
実践型(指定期間5年)
過去にSSHに指定された実績があることが必要。
今までに開発してきた教育課程等の実践的な研究開発を実施するもの。
過去に指定を受けた学校を中心に「これまでの成果を活用し実践的な研究開発を行うタイプ」として指定されている。
Ⅱ期~Ⅳ期に指定された学校はこの型となる。
先導的改革型(指定期間3年)
過去にSSHとして4回以上指定された実績が必要。
科学技術人材育成におけるシステム上の課題を自ら設定し、当該課題に挑戦する意欲的な研究開発を実施するもの
認定枠(指定期間5年)
過去にSSHとして3回以上指定された実績が必要。
科学技術人材育成の全国的なモデルとして、これまで培ってきた特色や強み、SSHの指定を受けてた学校としての認知度やブランドを生かして、多様な実践活動の展開・普及を実施。
国の資金は投入されないが、国が主催するSSH生徒研究発表会やSSH情報交換会などへは参加できる。
科学技術人材育成重点枠
SSH指定校は基礎枠及び文理融合基礎枠の取組に加え、科学技術人材の育成に係る更なる取組を行う場合、希望すれば科学技術人材育成重点枠に応募可能。
応募のあった学校に対して審査の上、追加支援を行う。
その場合、以下5区分のいずれかの取組を行う。
広域連携
理数系教育における広域連携の拠点校として、SSH指定校としての経験等で培った理数系教育のカリキュラム
や指導法、評価法、関係機関とのネットワーク構築手法等を、管理機関の協力を得ながら、オンライン等を活用す
ること等を通じて、都道府県全体、都道府県を超えた広域又は全国的に他校(SSH指定校以外の学校を含む。)
へ普及し、広く周辺地域全体の理数系教育の質の向上を図る。
海外連携
海外における先進的な理数系教育を行う学校や研究機関等との間でオンライン等も活用しながら定常的な連携
関係を構築して、国際性の涵養を図るのみでなく、将来、言語や文化の違いを超えて共同で研究活動等を行えるような人材の育成を目指す。
革新共創
社会問題・地域課題について、NPO法人・企業等との連携や、先端的な科学技術の知見やデータサイエンスの手
法等を活用しながら、文理横断的な領域も含めた科学的な課題研究を行うことにより、新たな価値の創造を志向する人材を育成する。
高大接続(高大接続による一貫した理数系トップレベル人材育成プロセスの開発・実証)
高校が主体となり、大学との組織的な協力の下に、その人材像や身に付けさせる資質・能力について共通理解を
形成し、①高校段階、②大学入試から大学入学までの段階、③大学入学後の各段階における科学的な課題研究
等を通して、一貫した人材育成プロセスを共同で開発・実証することによって、将来のサイエンス、イノベーション
を牽引するロールモデルとなるような理数系トップレベル人材を育成する。
その他
上記4つの区分以外の科学技術人材育成に資する特色ある取組。
例えば、「全国的な規模での共同研究」として、国内の複数の高等学校等が、それぞれの地理的条件や環境を活かし、単独校では実現しがたい全国的な共同研究を実施する、等が考えられる。
基礎枠(基礎枠と文理融合基礎枠)のステップ
<創成期>
Ⅰ期:開発と安定
コアとなるカリキュラムや取組の実施、SSH型学校経営の実施。
Ⅱ期:安定と特色
学校全体で組織的に研究開発等に取り組む体制等を構築。
Ⅰ期目からの取組を踏まえ、他教科を含めた学校全体として組織的に研究開発等に取り組む体制等を構築。
<発展期>
Ⅲ期:特色と変革
自らの強み等を確立し一段高い研究開発。Ⅰ・Ⅱ期までの取組をベースとしながら、自らの強みや、教科間連携、学校全体での組織的な指導体制等を確立した上で、一段高い研究開発を行い、域内における科学技術人材育成の取組を促進。
Ⅳ期:深化と精選
確立した取組をベースに強みを伸ばす一方、取組を精選。Ⅲ期までの取組を基にして、域内外に波及するような取組を確立するとともに、これまで築いてきた強みを恒常化。
<リーディング期>
先導的改革期
過去にSSHとして4回以上指定された実績が必要。
科学技術人材育成システム改革を先導する役割。
卓越した研究開発を通じて、科学技術人材育成システム改革を先導。
<自立>
認定枠
過去にSSHとして3回以上指定された実績が必要。
科学技術人材育成の全国的なモデルとして、これまで培ってきた特色や強み、SSHの指定を受けてた学校としての認知度やブランドを生かして、多様な実践活動の展開・普及を実施。国の資金は投入されないが、国が主催するSSH生徒研究発表会やSSH情報交換会などへは参加できる。
4.審査基準(概要)
Ⅰ期目~Ⅳ期目の審査基準
・研究開発計画が明確でSSHに適合するか。実現可能性や目標達成の方策など。
・研究開発体制がが確立されてるかなど。
・理数系教育、課題解決能力、科学的思考力の育成に向けた教育課程になっているか。
・指導体制が適切なものとなっているか
・大学・産業界との連携、国際感覚の育成、科学コンテスト参加促進など計画されてるか。
・研究成果の共有・継承、対外発信が実施されてきたか(計画されているか)。
・戦略・支援体制の適切か。
・適切な経費が計上されているか。
・文理融合の観点が適切に組み込まれているか。
先導的改革期の審査基準
・これまでの取組状況・将来の構想
・研究開発テーマが国や地域の科学技術人材育成に重要か。
・地域、大学、研究機関、産業界との連携体制が主体的な取組として計画されているか。
・SSH指定校として優れた教育課程が構築されているか。
・研究開発の成果の積極的な発信・普及が十分に計画されているか。
・管理機関の考えが、本事業の目的にあったものとなっているか。
認定枠の審査基準
・SH事業の目的に適合するか。
・将来の科学技術人材の育成に向け、適切な取組が計画されているか。
・研究開発の成果の共有・継承、対外的な発信・普及に向けた取組が計画されているか。
・理数系教育政策の位置付け、戦略・支援体制が計画されているか。
科学技術人材育成重点枠の審査基準
・SSH事業の目的と照らし、適切な内容となっているか。
・科学技術、理科・数学に関する意欲や能力ある生徒を伸ばす取組となっているか。
・組織的な取り組み体制、普及・展開体制が計画されているか。
・SSH事業の目的に合致する管理機関の考え・戦略となっているか。
・適切な経費の計上となっているか。
5.全指定校(過去指定校含む) ※clabino調べ
2002年(平成14年)から2024年(令和6年)までに指定された学校を全部掲載しました。
・現在までに何回指定されているのか、
・現在は指定されているのか、
を確認できます。
6.SSH指定校の特徴的な取組
SSH指定校では、各学校で作成した計画に基づき、独自のカリキュラムによる授業の展開や、大学・研究機関との連携による授業、地域の特色を活かした課題研究などに積極的に取り組み、普段の高校生活では出会えない人との出会い、交流、研修による体験、発表等を行っています。
「
SSHのパンフレットでは」さまざまな取組の中から、特徴のあるものをいくつか紹介しています。
開発型
神戸大学附属中等教育学校(Ⅰ期・兵庫県)
<科学系部活動>
生徒自身が創る学びの楽園“ ASTA“ ~学年も学問領域も越えて自治的・協同的・創造的に運営されるコミュニティと、そこでの豊かな学び~
宮崎県立宮崎西高等学校・宮崎県立宮崎西高等学校附属中学校(Ⅰ期・宮崎県)
<科学技術グローバル人材の育成>
生徒が外国人研究者や海外の高校生と協議・協働するプログラムを通じ、海外に飛び立つ意欲を高めるとともに、グローバル思考を培っています
東京都立科学技術高等学校(Ⅲ期・東京都)
<カリキュラム開発>
生徒と生徒がコンピテンシーを生かして高め合う探究力育成カリキュラムの開発
実践型
神奈川県立横須賀高等学校(Ⅱ期・神奈川県)
<課題研究>
「未知に、 挑もう」をスローガンに、三浦半島に拠点を置く22の研究機関と連携して課題研究を行い、 科学的リテラシーと国際性を備えたリーダーを育成
市立札幌開成中等教育学(Ⅲ期・北海道)
<発表会における受賞>
国際バカロレア(IB)に基づいた課題探究的な学習を推進し、国際大会で活躍する科学技術人材の育成と課題研究への取組
栃木県立栃木高等学校(Ⅲ期・栃木県)
<課題研究>
生徒の興味関心を大切にしたテーマの設定、 生徒同士の議論を軸にした個人研究を推進し、発表会での全員発表、さらには学会への参加を実現
山梨県立日川高等学校(Ⅲ期・山梨県)
<企業・大学との連携>
甲州市勝沼町のワイナリーや勝沼ワイン協会、山梨県産業技術センターのデザイン技術部・ワイン技術部等との連携した課題研究によるワイン産業の活性化
愛知県立明和高等学校(Ⅲ期・愛知県)
<新しい取組>
「MCチャレンジ」と題したクラス対抗競技形式のものづくりイベントを行ったところ盛り上がり、生徒・参加者に大変好評でした
三重県立松阪高等学校(Ⅲ期・三重県)
<企業・大学との連携>
SSH小学生講座として、三重大学教育学部及びアドミッションセンターの協力を得て、同校2年生が小学校で理数科目の授業実践を行っています
兵庫県立明石北高等学校(Ⅲ期・兵庫県)
<カリキュラム開発>
~地域と連携して生徒の興味関心を広げるSTEAMの学び~多分野融合がもたらす内面的な成長と創造的思考力の深化
大分県立日田高等学校(Ⅲ期・大分県)
<地域との連携>
地域の課題解決を目指す「水郷ひた学」の授業において、一般社団法人、日田市のコーディネートや支援のもと、地元のあらゆる資源と連携する取組
山形県立米沢興譲館高等学校(Ⅳ期・山形県)
<地域との連携>
社会課題を「自分ごと」として捉える!1年次「異分野融合サイエンス」での地域と一体となった体験的な学びと課題研究の深まり
福島県立福島高等学校(Ⅳ期・福島県)
<国際交流>
英国高校生と、東北大学での研究体験や震災関連施設での研修など科学を通した交流・学術活動を行うことで、世界で活躍するリーダー育成を目指す取組
重点枠
奈良県立青翔高等学校・青翔中学校(Ⅲ期・奈良県)
<広域連携>
相互評価活動を基軸とした全教科・科目の探究的な学びの充実と授業改善について、全国の連携校との共同開発
先導的改革型
大阪府立天王寺高等学校(先導Ⅰ期・大阪府)
<研究成果の共有・継承>
純粋な未知への探究心を育み、あらゆる人とのディスカッションを通して「研究の楽しさ」 に気づく、ざっくばらんな研究発表会を開催しています
7.SSH生徒研究発表会
2023年(令和5年)のSSH生徒研究発表会
平成16年度より開催しているSSH生徒研究発表会は日本全国のSSH指定校等の代表生徒が集結し、日頃の課題研究の成果を発表するイベントです。
令和5年度は、SSH指定校及び過去に指定経験のある学校のうち参加を希望した学校(221校)がポスター発表を実施しました。
8.まとめ
スーパーサイエンスハイスクールは、次世代の科学技術人材育成につながる教育プログラムです。
生徒たちは、実践的な課題研究や実験を通じて、理数系の知識とスキルを深めるだけでなく、創造力や問題解決能力を養います。
この取り組みは、未来の科学技術の発展に貢献するだけでなく、持続可能な社会の実現にも寄与されることでしょう。
スーパーサイエンスハイスクールが日本の未来に輝かしい成果を生み出し続けることに期待ですね。