こういった疑問に答えます。
小学校でプログラミング教育は始まったけど、プログラミングという単元はどこにもありません。学校ではどのようにプログラミングを教えているのか気になるところです。
この記事では、小学校のプログラミング教育の状況についてご紹介します。
この記事を読めば、小学校ではプログラミングを授業に導入することによる授業内容の深い理解と、論理的思考をどのように学んでいるのか知ることができます。また、どのようなシーンでプログラミングが活用されているのかについても確認することができます。
本記事の内容(目次)
内閣府が運営する「政府インターネットテレビ」で、小学校のプログラミング教育について、「Scratch(スクラッチ)」や「micro:bit(マイクロビット)」という教材を使って解説しているシーンがあります。とても分かりやすいので紹介します。
動画では5年生の算数(正五角形)の授業風景を紹介してます。定規と分度器で正五角形を書きます。正五角形の一つの内角は108度。
これを、プログラミングで正五角形を書くとどうなるか。「スクラッチ」を使って挑戦してます。スクラッチで正五角形を表す場合は、内角ではなく外角を使って回さないと、正五角形にはなりません。つまり、コンピュータに対しては、
❌ 108度回して
⭕️ 72度回して
と命令しないとうまくいかないわけです。コンピュータと対話するには、特別な思考が必要になるというのが体感できます。
動画ではもう一つ、6年生の理科の授業を紹介しています。電光掲示板の仕組みを学ぶ授業です。豆電球で文字の形を理解します。
これを、LEDが25個ついた「マイクロビット」にプログラミングして、文字を表示させる装置を作る授業です。
このように小学校では、授業にコンピュータを導入することで、授業内容の深い理解と、プログラミングを通じた論理的思考が学べるようになっています。
プログラミング教育の小学校の取り組み状況については、「小学校を中心としたプログラミング教育ポータル」で下図A~Fの6つに分類されて紹介されています。
A~Fの分類へは、
・グローバルメニューの「実施事例」> A~Fの分類
・トップページの「実施事例」のA~Fのボタン
と順にクリックすると閲覧できます。
A~F各分類へのリンクを下記に貼っておきます。
小学校のプログラミング教育は、いろんな場所で、いろんなテーマで実施されてきています。小学校1年生で取り入れている学校もあります。
また、E,Fだけでなく、A~Dにおいても、団体や企業と連携した取り組みが盛んにおこなわれているようです。
プログラミングをする動機は自分のためにというよりも、人に使ってもらうためにというケースが多いと思います。なので独りよがりなプログラミングをしていては誰にも使ってもらえません。そういったことを考えるだけでも大きな学びになります。
自己解決力
プログラミングしてると、些細なことで実行しなかったり、予想しない動きをしたり、エラーが表示されたりという壁にあたります。
プログラミングし直しては再実行したり、ヒントを調べたり、周囲の人に聞いたりなど試行錯誤を繰り返すことで問題解決する力が身に付きます。
想像力
プログラミングでどう便利になるか。クリックした時どういう動きにするか、ゴールしたらどんな演出をするか、他の人にとって使いやすい作りになっているかなど、想像力を働かせる力がつきます。
表現力
作ったプログラムの仕組みについて自らの言葉で説明したり、ときには、大勢の前で発表する経験を多く積むことで、説明する力や、コミュニケーション能力も一緒に育んでいくことができます。
プログラミングの先にはユーザーがいて、ユーザーの気持ちや感じ方に寄り添う姿勢が備わってきます。これはSTEAM教育へとつながる学びとなります。
STEAM教育については、「【まとめ】わかる!STEAM教育(スティーム教育)。世界に広がる新しい学びの方法」で詳しく解説しています。
小学生のプログラミング教育の内容について解説しました。
プログラミング教育は、小学校では授業の単元に組み込まれて学ぶ形となっており、学校で使用する教材には家庭で学べるものもありました。また、民間のプログラミング教室を活用する方法もあることを解説しました。
コンピュータとの対話に必要な論理的思考は、これからますます必要となってきます。学校だけでなくご家庭や地域みんなで、子ども達が身につけられる環境を整備していくことが必要です。
参考サイト・参考書籍等